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zoom RSS Caetano Veloso 【A Foreign Sound】

<<   作成日時 : 2005/12/11 17:35   >>

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画像ピアソラに魅入られて、映画「ブエノスアイレス」のサントラを購入した私の胸を新たに射抜いたのが、カエターノ・ヴェローゾの歌う「ククルクク・パロマ」だった。『何、この声!』歌っているのは男性だろうとは、思う。でも、なんて、ほんわかと柔らかく甘く・・それでいて、芯を感じる声なのだろう、と。

残念ながらCDに傷が入ってしまい、ピアソラ熱が高いままだった私は、それきり、この声の持ち主に触れる機会を持たなかった。そして、再び、映画「トーク・トゥ・ハー」の中、なんとも絶妙なシーンで、同じ歌が流れ始めた時、私の耳と目は画面に向けて固まった。
歌い方はずいぶん違うような気がした。でも、声の質感からして、たぶん同じ人だ。映画のストーリーとも相まって、ギターを抱えて歌っている人は、いかにも包容力がありそうで素敵な男性に見える。この時、初めて、その人の名を調べてみた。そして、近々来日することも知った。ただ、私への風は、その時には、まだ吹かなかったのだ。(今思うとLiveを逃したのは惜しかった)

そして、数か月前のこと、久々にCDショップに足を踏み入れ、昔に比べると随分落ち着きを失った店の中を徘徊していると、カエターノのCD、しかも全曲英語カバー「異国の香り〜アメリカン・ソングス」(2004)なるものが目に入った。ネットで買い込んだ未聴のCD達のことを考えつつも、今度は「縁」を感じて、手に取った。そして、早速聴いてみた。

『なんてこと・・』ため息ばかり、である。
例えば、好きな「声」が名曲をカバーして聞かせてくれる贅沢、ということで言えば、エルヴィス・コステロなんかの、割と素直なイメージが頭の中にあったのだが、カエターノのそれは、英語という言語を全くイメージさせない。英語は堪能な方らしく、発音が悪いとかではない。それなのに、声はもちろんだが、彼の中に(生きてきた道程を含め)今まで溜まってきた色々なものがミックスし、アレンジされて、新しいジャンルの音楽を聴いているようなのだ。

魅惑的な、艶のある高音が60歳を過ぎても、これほど余裕を持って鳴り、さらに、少し角を持つ英語の発音で、レンジが広目のメロディラインを歌うことで、今まで知りえなかった低音の響きの素晴らしさが、じんじん体に染み込んで来る。やっぱり、すごい。(小さな声、低い声の発声は、歌い手の技量を知らしめる。)
これは、予想以上の貴重なCDかもしれない。少なくとも私にとっては、彼のベストを聴くよりも、ずっとインパクトのある出遭いになった。また、歌詞カードを飾る写真達がちょっと小粋で、作品にしっくりしているのもいい。


01.Carioca
02.So In Love
03.I Only Have Eyes For You
04.It's Alright, Ma (I'm Only Bleeding) /Bob Dylan
05.Body And Soul
06.Nature Boy
07.The Man I Love
08.There Will Never Be Another You
09.Smoke Gets In Your Eyes
10.Diana / Paul Anka
11.Sophisticated Lady
12.Come As You Are / NIRVANA
13.Feelings / Marris Albert
14.Summertime
15.Detached
16.Jamaica Farewell / Harry Belafonte
17.Love For Sale
18.Cry Me A River
19.If It's Magic / Stevie Wonder
20.Something Good
21.Stardust
22.Blue Skies
23.Love Me Tender / Elvis Presley 〜bonus track〜

02の低音、10のスライドしてゆくようなリズム、13のゆったりとしみじみした感じ、16では優しい海風が吹き、17の堂々と歌を染み込ませる間、19は言葉を語るように、21はさりげなく歌っているようだが、奥底から力強いメッセージが響いて来るようだ。そして、遊園地の閉演のように22が流れてくる。もちろん、全曲素晴らしく、聴く人それぞれに違う風に語り掛けてくるだろう。


<amazon.comのレビューから抜粋>
ストリングによる伴奏が素晴らしい「Feelings」や、コール・ポーターの「Love For Sale」の大胆なアカペラ・バージョンでは、ヴェローゾはストレートにメロディーをなぞっている。しかし、お楽しみはその後だ。ボブ・ディランの「It's Alright, Ma (I'm Only Bleeding)」をレゲエ風に仕立て直し、「Smoke Gets in Your Eyes」にジャズっぽいサックス・ラインを交え、カート・コバーンの「Come as You Are」をトゥワンギーなスタイルで披露してみせる。スティーヴィー・ワンダーの「If It's Magic」からエルヴィス・プレスリーの「Love Me Tender」、アート・リンゼイのイキな「Detached」に至るまで、ヴェローゾはサウンド破壊の大御所たるゆえんを見せつけている。(Eugene Holley, Jr., Amazon.com)


★カエターノ・ヴェローゾという人★

◇このサイトから引用させていただきました↓ブラジル・サイト
 トップ・アーティストとして30年以上も君臨し続けているカエターノ・ヴェローゾを語らずしてブラジル音楽は語れない。
1942年8月7日にバイア州の片田舎、サント・アマロ・ダ・プリフィカソンで生まれた。
本命はCaetano Viana Teles Veloso。ジョアン・ジルベルトのボサノヴァにひかれて音楽活動が始まる。60年代にジルベルト・ジル、ガル・コスタ、トン・ゼーなどと出会い、65年リオ・デ・ジャネイロとサンパウロで妹マリア・ベタニアを含めてコンサートを開き、LPデビューのきっかけをつくった。同年初のアルバムCavaleiroとSamba em Pazを発表。66年、サンパウロ市のテレビ局が主催したミュージック・フェスティバルに登場し、Boa Palavra とUm Diaの2曲が人気を呼んで全国に知れ渡る。
67年に初のLP Domingoをガル・コスタと発表し、同年、第3回Record TV主催ミュージック・フェスティバルにてAlegria, Alegria で4位を獲得し、ブラジリアン・リズムとロックをミックスしたオリジナルな音楽スタイルを披露。これをきっかけにトン・ゼー、ジルベルト・ジル、ガル・コスタ、ムタンチス、マリア・ベタニア、ナラ・レオンなどと68年にLP TROPICALIAを発表し、音楽革命トロピカリズム・ムーブメントの主力リーダーとして旋風を巻き起こした。
独裁主義な軍事政権が打ち出した表現の規制に身の危険を感じ、自ら志願してロンドンへ亡命。69年にロンドンで4枚目のLPを発表し、London,london、Como Dois e Dois、Asa Branca(ルイス・ゴンザーガ作を新しくアレンジ)などが大ット。
70、80年代は気性が激しく、議論好きなアーティストのイメージが先走りしたが、内外で広く尊敬され、着実にファン層を広げていった。86年にChico Buarqueとテレビ番組Chico & Caetanoをプロデュ―ス。
90年代になってさらに磨きがかかり、売れる音楽と芸術の関係を悟るかのようにCDの売上を伸ばした。93年に長年の協力者 ジルベルト・ジルとCD Tropicalia 2を発表。
97年に自伝Verdade Tropicalを発売し、世界観を語った。
最近では98年発売のライブ収録Prenda Minhaの一曲Sozinho(一人ぼっち)がヒット・チャートを独占。97年発表のCDアルバムLivroが2000年度ワールド・ミュージック部門グラミー賞を授賞したばかり。

◇このサイトでは、亡命の経緯など更に深く触れています→History of Rock Ages
 

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コメント(12件)

内 容 ニックネーム/日時
コメントありがとうございました。
Caetanoは、僕が大学生の頃から好きでずっと聴いていますが、未だにターンテーブルに乗り続けているアーティストの一人です。

 このアルバム、とても良いですよね。
これ以外では、彼がギターを抱きしめているかのような写真のジャケットの「Caetano Veloso」が、僕はお気に入りです。英語のカバーも数曲入っています。機会があればどうぞ。
JB
URL
2005/12/11 23:34
このアルバム、アメリカの歌のカバーということで、なんとなく避けてましたが、よさそうですね。最近は、フェリーニに捧げるコンサートのライブアルバム「omaggio a FEDERICO E GIULIETTA」をよく聴いてます。
yu-shio
URL
2005/12/12 01:35
JBさん、コメントありがとうございました。
そうですか、ターンテーブルで聴く彼の声は、さらに胸をざわめかせ、慰めることでしょうね。お勧めのアルバム、86年のものですね?マイケルの"Billie Jean"歌ってるんですかぁ…でも、少し視聴した限り全体的に静かそうな作品ですね。忘れないようにしておきます。
Cacao
2005/12/12 21:48
yu-shioさん、そーでしたか。カエターノお聴きになってるんですね!
よく聴かれているCD、これも、また、いいですねぇ。フルーツ盛りだくさんの極上スィートって感じですね(笑)‥冬の景色が楽しくてホットに見えてしまいそうなくらい「甘っ!」。ここにレビューしたCDは、比べるとちょっと渋いですが、ちゃんと個性が生かされていると思います。あと、輸出国によってボーナストラックが違う数種類があるようですね。
Cacao
2005/12/12 22:03
そうです、86年のモノです。僕の書いた感想のurlを貼って起きますね。
Cacaoさんもご指摘の通り、僕もこのアルバムは、ジャケット買いしたあと、しばらくピンと来なくて、聴いていなかったのですが、買って半年したあたりでなぜか急にはまってしまったのです。疲れた脳味噌を解してくれるような、そんなアルバムです。
JB
URL
2005/12/13 00:37
JBさん、ありがとうございます。
ギター弾かれるのですね。ジャンルが違うみたいですが、ギター弾きさんでJBさん‥Jeff Beckファンとしては、嬉し(苦笑)
Tuck and Patti がお好きなのですね。無知なので、お名前とご夫婦であることぐらいしか知らないのですが、JBさんお勧めで、ライヴも良いと来たら、聴いてみる価値あり!ですね。
 
Cacao
2005/12/14 22:12
こんにちは。
いつも突然の(笑)ご訪問ありがとうございます。
この人、ワタシも「トーク・トゥ・ハー」の映画で見て
かなり衝撃を受けました。
それまでは知らなかったので、早速調べてみて
図書館でCDを借りたのですが、一つしかなく。
ご紹介のアルバム、とてもよさそうなので探してみようっと。

Cacaoさんのサイト、とてもステキなんで
是非リンクさせてもらいたいのですが、
よろしいですか???
ショウメイ
URL
2005/12/16 01:26
わぁ、ショウメイさん、いらっしゃいませ。突然(笑)
「トーク・トゥ・ハー」の、あのシーン、いいですよね。もちろん、映画自体も良いですし、カエターノさん自身が映画監督を目指していた頃もあったというのが、ミソだわ、って思います。
もちろん、こんな思い込みブログでよければ、リンクはご自由にどうぞ〜。ありがとうございます。では、私も貼っちゃいます。
 
Cacao
2005/12/16 23:42
はじめまして。
コメントありがとうございます。
遅くなりすいません。

カエターノさんは低音の良さもさることながら、高音では本当に女性の声に聞こえてくるから不思議ですよね。

これからまた、不定期にblog始めようと思いますので、宜しくお願いします。
clacky
URL
2006/01/12 23:28
clackyさんへ
いえいえ、遅くなろうと何だろうと…わざわざコメント下さって、ありがとうございます。

>高音では本当に女性の声に聞こえてくるから不思議

ですねー。

>不定期にblog始めようと思いますので、宜しくお願いします。

こちらこそ、よろしくお願いしま〜す。お互いマイペースで楽しい「ブログ生活」を!(笑)
 
Cacao
2006/01/13 22:20
●Cacaoさん、こんばんは。
Gal Costa / O Sorriso Do Gato De Alice
http://music-review.info/article/11922006.html
へのコメントありがとうございました。

「O Sorriso Do Gato De Alice(チェシャ猫の微笑)」は非常に完成度が高くガル・コスタの中でもおすすめの作品の一つです。よろしかったらお聴きになってみてください。
ponty
URL
2006/02/06 23:28
pontyさん、TB、コメントどうも、です。
そうですか〜…考えときます。(^^ゞ
 
Cacao
2006/02/08 23:04

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