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zoom RSS 大萩康司 【AQUARELLE】

<<   作成日時 : 2007/04/06 21:51   >>

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画像「愛す音楽人」に挙げている大萩康司くんの新譜です。
CDの帯には「甘美で詩的なブラジル音楽」とありますが、私の意見はちょっと違います。
ブラジル音楽を、少し"stoic"に、また"wet"に、そして、一つ一つの音に存在感を与えるものになっていると思います。あまり跳ねたり、甘く引っ張らずに、丁寧に一歩一歩楽曲の中に分け入ってゆく感じ。
どこの国の楽曲を弾いても、きちんと大萩カラーが出る気がしますが、今回はより強く、それを感じます。

アルバムとしては、ギターの名手と言えるアサド兄弟の楽曲、そして、おなじみのヴィラ=ロボスの楽曲が中心なので、前作のように聴き易いものではありませし、技巧的な匂いも強めです。
さらに、2005年10月のLiveでも感じた「音の変化」が、具現化されてきた気がするので、左右の手をどう使い、どんな位置で、どういう風に弾くのか、いつも以上に気になります。

そんなわけで、コメントするには私では役不足ですが、ちょっとだけ…


1曲目 「水とワイン」

これは'77生まれでアサド兄弟に師事したボリス・ガケールという方が一緒に弾いているのですが、二つのギターの音色が見事に重なり合っていて、とても味わい深い演奏です。

最初は、彼のギターが大幅に進化したのかと思ってビックリしたのですが(笑)
やはり、ソロでは出せない…「間」、「(弦の)余韻」も含めた”音”というのがあるんだなぁと感じます。


12曲目 「思いで」〜映画「夏の庭」より〜:

最初に目を閉じて聴いていた時に浮んできたのは蝶々でした。花々の間を、軽やかにふわふわと舞っている蝶々たちの楽しげな様子。それから、
少し視線をスライドすると、その遠方に制服姿の学生たちが見えて来ました。
真っ白なシャツに屈託のない笑みを交わしながら、連れ立って歩いて来る…まぶしい時間の記憶みたいなシーン。

後からタイトルを見て、私のイメージした「絵」は、この楽曲が含んでいた「光」
から描き出されたのだと、その符合に感動しました。


最後 「イパネマの娘」

ブラジル、ボサ・ノヴァ、もはや世界、の名曲ですが、
これを大萩くんがアルバムに刻むのは「シエロ」に続き、2回目。
でも、まった〜く別物です!

「シエロ」の収録の方は、ある意味、定番の弾き方でした。しかし、これは…
まず、ボサ・ノヴァっぽくない。とてもゆったりとしていて、落ち着いていて、まるで、何世紀も昔のイパネマの娘を、物語として読み聞かせるみたいです。
原曲からイメージできる、ある人の人生の中の眩しい季節や思い出を懐かしむような調子とは違うのです。

そして、フェイドアウトでも、突然でもないのですが、ふと気付くと音がしなくなっていて、CDも終わりを告げる。

何か夢から覚めてハッとする感覚。


(付け足し)
これもジャケ写がいいですね!
この角度から見る彼からは、内面の清らかさが、そのまま伝わって来るようです。


試聴など詳細→

01. 水とワイン
 (Egberto Gismonti / Arr:Sergio Assad)

02. I.ディヴェルティメント(アクアレル)
 (Sergio Assad)

03. II.ヴァルセアーナ〜ワルツ風に(アクアレル)
 (Sergio Assad)

04. III.プレリュード&トッカティーナ(アクアレル)
 (Sergio Assad)

05. 夢〜映画「夏の庭」より
 (Sergio Assad)

06. 変奏曲〜アントン・ウェーベルンの思い出に
 (Egberto Gismonti)

07. 第1番(ホ短調)〜「叙情のメロディー」(5つの前奏曲)
 (Heitor Villa-Lobos)

08. 第2番(ホ長調)〜「カパドシオ(リオの下町の伊達男)の歌」(5つの前奏曲 (Heitor Villa-Lobos)

09. 第3番(イ短調)〜「バッハへの讃歌」(5つの前奏曲)
 (Heitor Villa-Lobos)

10. 第4番(ホ短調)〜「インディオへの讃歌」(5つの前奏曲)
 (Heitor Villa-Lobos)

11. 第5番(ニ長調)〜「社交界への讃歌」(5つの前奏曲)
 (Heitor Villa-Lobos)

12. 思いで〜映画「夏の庭」より
 (Sergio Assad)

13. バイレファンク
 (Boris Gaquere)

14. チェック-メイト
 (Boris Gaquere)

15. イパネマの娘
 (A.C.Jobim - Vincius de Morais / Arr:Rubinho)
 

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大萩康司 Classical Live 2005
11ヶ月振り、私にとって3回目に聴く彼の生演奏。'02.12には「彼しか出せない深い哀愁をたたえ慈愛の感じられる、本当に美しい演奏」と書いた。そして、'04.12には「彼に抱えられ、一本のギターは小さなオーケストラになった。ハープやピアノも鳴り、風や光を招き入れた。例えるなら、これは魔法だ」と。そして、今回は、『頼もしくなったなぁ』と思った。 ...続きを見る
私を生かすRipple
2007/04/06 21:53

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