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zoom RSS 佐野元春 【Coyote】

<<   作成日時 : 2007/06/14 23:19   >>

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購入は迷っていた。好評だったアルバム"THE SUN"には、まったく感じ入ることがなかったから。
けれど、元春さんの「僕は焦燥する。今の僕にとって「COYOTE」の次はない 僕にとって「COYOTE」こそが頂きだ 」という言葉に、揺り動かされた。
帰りに店に寄ると、このCDのポケットだけ薄く…実に、最後の1枚が残されていた。
1回だけ通しで聴いた今、思う。今日は間違いなく幸運な日だった。

元春さんは、こうも書いている。
「80年代から僕の音楽を聴いてきてくれたリスナーにとって、最高かつユニークな経験となるだろう。そして何かの理由で僕の音楽に触れる機会がなかったリスナーにとって、最高に気になるアルバムになってほしい。」

私は後者だ。なかったとは言わないが、"SOMEDAY"に胸を掴まれることもなく過ごしてきた。ただ、"VISITORS"というアルバムだけが、過去に偶然転がりこんで来て…私は、この"Coyote"というアルバムを聴いて、'84年発売のその作品との類似性を見るように感じている。

全体的に、あたたかみのある、さわやかなが、(時に背中を押すように)吹き渡っている。それは、ちょうど、このCDで聴ける元春さんの歌声に似ている。
しかし、不思議なことに、ジリジリと感じるのだ。そう、「焦燥」感のようなものを…それが、"VISITORS"と重なるのかもしれない。

1回聴いただけで、これ以上書きたくない。でも、聴き込めば、もっと書きづらくなるかもしれない。
だから、新鮮で素直な気持ちのままで推薦します。
興味を持たれた方は、どうぞ聴いてみて下さい。名作となる匂いがします。
動物占いでは狼のくせに(苦笑)、"Coyote"というタイトルに手が引けてたところもあるのですが、出逢えて良かったです。


- Part1 -

01. 星の下 路の上 -Boy's Life
02. 荒地の何処かで - Wasteland
03. 君が気高い孤独なら - Sweet Soul Blue Beat
04. 折れた翼 - Live On
05. 呼吸 - On Your Side
06. ラジオ・デイズ - Radio Days

- Part2 -

07. Us - Us
08. 夜空の果てまで - Everydays
09. 壊れた振り子 - Broken Pendulum
10. 世界は誰の為に - Change
11. コヨーテ、海へ - Coyote
12. 黄金色の天使 - Golden Angel
 
Coyote公式サイト→

よろしければ、↑か↓などお試し下さい。プレーヤーの後に、数回聴いた後の所感を追記します。



- 追記 - 6/16

元春さんの作品にしては、音へのこだわりをカットし、実にシンプルな音、そして音密度を下げたソフト・ロックに仕上げてあるのではないか?初回に聴いた時から、そう思った。
そして、その分、詩の透けて見える…彼の声、言葉を伝え易くする音楽に、してあるのだろうと…

それは、先頭で書いた元春さんのメッセージの続きに、「誰かれとなく人々の心臓を叩きたい。」というのに符合するのでは?

"THE SUN"は、若いとは断言できなくなってきた世代へのメッセージを多く含むものだったと記憶しているが、この"Coyote"のターゲットは、それを含んで、一世代下までと見る。
特に、「君が気高い孤独なら」や「Us」は、かなり若年層を意識して作られているだろう。
しかし、全般的には、やはり、このアルバムが心に響くのは、もう少し上の世代であるに違いない。
「コヨーテ、海は」で繰り返される♪ここから先は 勝利ある、勝利ある、勝利ある、勝利あるのみ Show Real...
これは、ある一区切りの時間を生きなければ、決して理解できない言葉だと思うから…

ただ、懸念するのは、前述した(計算されただろう)シンプルな音の構成が、元春さんの意識した若い世代の胸に、逆に浸透しないこと。今流行っているのは、濃いバラードと、(相変わらずの)強く疾走感のある音楽だから。

しかし、私は信じている。
これに少しでも興味を持った若者達が、生きてゆく上で何かの度にこのアルバムに触れる都度、ここで詠わている言葉たちが、必ず彼らの魂を救うように働くだろう、と。
未来に向け、それだけの力を静かに秘めたアルバムである、と。

最後に、自分に照らしてみる。
最初に聴いた時、思わずホロリときたのが「君が気高い孤独なら」だった。私は絶対に、「気高い孤独」でも「蒼い孤独」でもないのだけれど(苦笑)
でもね、それは、なんとも優しい問い掛けであったのだ。
『聞こえる?僕はここでずっと聞いているよ』って風に。

だから、ひとことお礼を。
元春さん、優しいアルバムを届けて下さり、どうもありがとうございました。
 
 

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コメント(2件)

内 容 ニックネーム/日時
内容的には若い世代を意識したもので、その年代に受けるかどうかだと思います。リアルタイムで多感な時代を過ごすかどうかが一つのキーになると思います。

僕は単純に楽しんでいる派かもしれません。
存在する音楽
URL
2007/06/15 19:54
存在する音楽さん、コメントありがとうございます。

「リアルタイム」という言葉の捕え方が難しいなと感じたので、くどいかもしれませんが、私なりに分けて考えてみます(苦笑)

「リアルタイム」というのは、時代に則している、キャッチであるという事と、リスナーの方が、その音楽に対して共感できるという事の2つがあると思いました。
なので、今、数字として売れるかどうかというのは、前者が大きく影響するはずですし、逆に、後者の方は、作品に包容力があれば時代を横断できる…素敵なものになるはずです。

個人的な感覚で言うと、このアルバムが前者であるとは思いません。しかし、後者ではあると思います。
例えば、"SOMEDAY"や"VISITORS"の発売された頃は前者であったでしょうが、"Coyote"が今「新鮮か?」と言うと、そうでもない。
但し、「不変性」を携え、十分に魅力的な内容です。きっと、時と越えて伝わる作品となると思います。

>僕は単純に楽しんでいる派かもしれません。

私は、まさに、そうです。良いものは良いと言いたいだけ。
 
Cacao
2007/06/16 21:28

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