ふいに、ある「声」を探そうと思った。クセがなく素直に胸に通る声、豊かさよりも、自然に体に響いてくる歌唱。そして、できれば、自分の身から出た言葉を歌う女性ヴォーカリストを… そんな時、流れてきたドラマの主題歌に、それを感じた。 声の主は、熊木杏里さん。 経歴を見ると、ここ数年、彼女の声は確実に私の耳にも届いていたことがわかる。 気付いてしまえば、今の吹石一恵出演、ユニクロ「ブラトップ」のCMが彼女だろうことも…映像だけでなく音楽も気になりませんか?(笑) ここのところ、少し重い記事ばかりになってしまいました。 考えるところもあって、音楽レビューに時間を割くことを、今もためらっているのですが(苦笑)、 どちらかと言えば、個性が強く感情移入しやすい音楽を好んで聴いてきた私が、そこから離れたものを求めたことは、自分自身、不思議ということもあり、 それ以上に、熊木杏里さんの音楽性に期待する想いも強く、ご紹介しておきたいと。 '82年生まれの彼女は、2002年にデビューしてから、昨年までに4枚のアルバムをリリースしている。これは、4枚目。 いずれも、吉俣良さんが編曲として関わっていて、NHK大河「篤姫」に夢中な私には、そんなところでも御縁がある。(余談:「篤姫」はオープニングを見るだけでも価値がありますよ〜。クリムトの「接吻」を大々的にモチーフとして取り込んだ品のある美しいCGと健やかに広がりを持つ音楽のハーモニー) さて、彼女はTV「嗚呼!バラ色の珍生」の歌手オーディションで5000人以上から勝ち上がったのがデビューしたきっかけらしいが、 実際、人の心を掴める才能の持ち主だと思う。 瑞々しい感性と強い意志を秘めた詩、全体的に爽やかでありながらも、深く印象を残すメロディライン、そして、自らに語りかけるような、視聴者に問い掛けるような、等身大の彼女の声(言葉)。 彼女の歌を聴くと、昔の自分を思い出して、ちょっぴりチクリと…同時に、今の自分に照らし合わせて、靄のかかった心に息を吹きかけてみようかと思える。 貴重な音楽人は、まだまだ、このようにして埋もれているのだ。(もちろん、私のアンテナの感度が悪いせいもある) 感性豊かな詩の中から、ひとつご紹介しておきます。 頭ではフォークとナイフで 感情をきりとれるけれど 左胸は 右を見たり 空を見たり 足を見たり 〜〜〜 洗い流す水ではなくて 混ざり合う水に恋をして さっきまで ぼくだけれど 風になったり 雲になったり 〜「水に恋をする」 by 熊木杏里 〜 オフィシャルサイト→ 楽曲は(たぶん)すべて、iTunes展開されています。 アルバム「私は私をあとにして」 01.新しい私になって 【資生堂企業広告CM】 02.春の風 【映画「バッテリー」主題歌】 03.七月の友だち 04.最後の羅針盤 【NHK「病院のチカラ〜星空ホスピタル〜」主題歌】 05.君まではあともう少し 06.幽霊船に乗って 07.月の傷 08.0号 09.一等星 【ロッテ「紗々」CM】 10.朝日の誓い 【フジテレビ「奇跡の動物園 2007 〜旭山動物園物語〜」主題歌】 【ユニクロ「Wide Leg」CM】 11.水に恋をする 12.ひみつ<ボーナストラック> 【ユニクロ「ヒートテックインナー」CM】 ※ご覧になってわかるように、このアルバムだけでもCM、主題歌への採用が多く、 易々と私の記憶の部屋の扉が開き、口ずさむ声が聞こえてきます。 |
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